いまさらだけど「渡なべ」＠高田馬場の元日限定ラーメンの話

こんにちは、おっさんです。

もう新年あけて10日もたつというのに今更元日の話なのです。

元日定番の食事といえばお雑煮とおせちというかたがほとんどだと思うのですが、僕はここ数年、必ず元日にはラーメンを食べています。 というのも、家の近所である高田馬場「渡なべ」で元日限定ラーメンをやっているからなんですよね。

ということで今年も食べてまいりました、というレポートになります。

元日にラーメンを食べるということ

もともとおせち料理は御節料理と書くように、節句に合わせて食べる記念料理のこと。節日のうち最も重要なのが正月であることから、正月料理（しょうがつりょうり）を指すようになった、とのことで、その構成メニューは冬場の食糧事情や流通事情を考慮して保存が効くレシピであったり、験を担ぐようなものが多いわけですが、こうしたものは大抵味が濃かったり、要するに飽きるわけです。おせち以外も食べたくなるよね、と。

年末は年末で、忘年会だとかが続くと、意外とラーメンって食べる機会がなくて、元日ってそういう意味では「しばらくぶりにラーメン食べたくなる」条件が揃っている日じゃないかと思うわけです。

正月までラーメン食べなくていいじゃん、という意見もあるかと思いますが、季節感をなくした現在の食事情を考えれば、むしろ正月にラーメンを食べて何故いけないのか、ともいえるかと。

実際三が日の間も、このラーメン以外はほとんどお節を摘んでお餅を食べて、なわけで、一食くらい現代風なもの食べてもいいじゃないか、と思うわけですね。以上、言い訳終わり。

今年の元日ラーメン

今年の元日限定は２種類。

• 「大山鶏と利尻昆布の塩らーめん／醤油らーめん」
• 「大山鶏とクリガニの白湯らーめん」

利尻昆布は塩と醤油を選べるから厳密には３種類になるのでしょうか。

詳しくは、 渡辺樹庵のここだけの話:元日限定らーめん まで。

食べてみた

「正月営業と４月の周年営業くらいしか厨房にいるところを見かけないんじゃないか」と古株の間でも話題の渡辺樹庵氏に昆布の方のオススメを聞いたところ、塩ということだったので、塩とカニの２種類をオーダー。ここ数年、渡なべの元日は大体メニューが決まってきていて、２種類食べるのがほぼ習慣化しています。

大山鶏と利尻昆布の塩らーめん

うん、鶏と昆布の旨味の相乗効果でリッチに、意外とずっしりとした手応えを感じさせるラーメンです。

柚子の皮が添えられているのでスッキリとススれるのですが、あとからズドンとくる感じが素敵。トッピングの生姜を利かせた鶏そぼろを溶かしながら食べれば、一口ごとに風味が違って感じられて面白い。なるほど、これならば塩かなぁ。醤油だと、醤油自体の香りがどうなるかだもんなぁ、という一杯です。ちなみに麺が不揃いの太さだったのですが、多分（聞くの忘れた）意図的に食感を変えるためにやっているっぽい。鶏そぼろと併せて最後まで飽きずに一気にいける。

大山鶏とクリガニの白湯らーめん

写真忘れた！ごめんなさい。

クリガニを使った濃厚な味わい。クリガニは毛ガニの近縁種で、毛ガニより一回り小ぶりだけど美味。ちょっと前に話題になった食品偽装問題では、毛ガニが高いから代用としてこれが用いられることもあった。小ぶりなので例えばボイルして食べるとかだと食いでがなかったりするんですが、これから出るスープはギュッと凝縮されていてとにかく濃い。だから産地では味噌汁なんかにいれるやつです。

で、とにかく「カニ」を感じさせるラーメン。最初の香りはそうでもないんだけど、麺とスープを一緒にすすれば口の中がカニ祭り！　いや、すげーや、クリガニってこんなに美味かったんだって感じさせるスープになっていて、カニの独特の匂いが苦手な人には絶対に無理だろうなぁ、これ。

まとめ

ほとんど常連ばっかりの営業なので、元日限定を食べた後は渡辺樹庵氏含めスタッフの方と感想を交わす人も多く、僕もその雑談にまざります。どうやらカニのほうが常連の皆様には受けていた様子。渡辺樹庵氏曰く「カニ強すぎない？」とのことだったのですが、個人的にも同意で「大山鶏とクリガニの白湯らーめん」の方が妙に刺さりました。

元日だけでなく、渡なべのお遊びメニューはやたらピーキーな方が受けたりする傾向があるので、僕自身を含め、常連の意見は参考にならないかもしれません。普通に美味しいラーメンはどっち、って聞かれたら間違いなく大山鶏と利尻昆布の方を推しますが、まあ正月くらいは面白さ重視で良いじゃないか、と。

ところで、お節たべて初詣にいったらラーメンを２杯。そりゃ太るよね、正月……